
2004年12月、とある男子高校生が三進トラベルサービスを利用して北朝鮮の金剛山に一人旅に出かけました。このレポートは彼がその時にまとめたものです。さあ、どんな旅になるのでしょうか?
北朝鮮 金剛山レポート |
| 韓国旅行で航空券でお世話になった、三進トラベル様に、「北朝鮮の金剛山観光に行きたいのですが、貴社で申し込みは出来ますか?」と問い合わせると、「やっています。希望の出発日をお知らせください」とのこと。年末の12月27日発を希望したがあいにく定員満杯。そこで、12月28、29、30日の2泊3日間。北朝鮮へ行くことになった。 |
| 12月21日。北朝鮮へ発つ一週間前に韓国に到着。出発までの1週間に友達とクリスマスを過したり、独りで気の向くまま街を歩いた。そして気が付いたら12月28日に。金剛山行きのバスは地下鉄(安國駅)の近くの“現代スポーツクラブ”の横から8:30に出発。7:50にホテルを出て、8:00にバスの集合場所に到着。気温-7℃。快晴。 出発までの時間。バス周辺を軽く散歩した。通りを挟んだ向かいのビルには新年のメッセージが。そして時を忘れたクリスマスツリー・・・。その前をサラリーマンや学校へ向かうであろう高校生の女の子が足早に駅へと向かっていた。 |
| さぁ、いよいよ出発の時。ここから金剛山までの長いバスの旅の始まりだ。バスは漢江を渡り、ソウルタワーを右手に見ながらソウル抜け、一路、韓国北東、北朝鮮への渡航手続き書を受理する“金剛山コンド”へ向かう。ここからが長い。バスに揺られること5時間で金剛山コンドへ到着。 |
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ここで、携帯電話や電子機器、資本主義を礼賛するような雑誌や本を預け、北朝鮮入国後、旅券の代わりとなる、顔写真つきの“金剛山観光証”を受け取り、北に入ってからの日程や注意を受ける。 金剛山コンドからまたバスに乗り、約30分で“東海線南北入事務所”と書かれた小さな建物に到着。こんなところで出入国の手続きをするのか?と少々不安・・・。 建物の周囲には柵があり、軍事境界線が見渡せる。その遙か先がこれから行く北朝鮮だ。 |
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| さて、この建物内で韓国出国審査と荷物やセキュリティーチェックを受ける。 無事に出国審査も終わり、建物の外へ。ここは韓国でもない北朝鮮でもない。まさに軍事境界線の中。考えると恐ろしい。ここから金剛山専用バスに乗り、いよいよ北朝鮮へ。綺麗に舗装された道路をバスはひた走る。所々に迷彩服を着た> 韓国軍の方々が銃を持って警戒している。手を振る笑顔で返してくれた。そんな迷彩服の韓国軍人さんたちを車窓に見ながらバスはさらに北へと走る。突然軍人さんの軍服が黄土色の軍服を着た軍人さんに変わった。そう。朝鮮人民軍の軍服だ。つまり北朝鮮に入ったのだ。乗客たちはバスの外に釘付け。 | ![]() |
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北朝鮮に入って数分後。突然バスが止った。バスの横には人民軍の姿が。しかも軍人さんが我々のバスに乗り込んできた。まずい。韓国はおろか、日本に帰れない。そう思った。だが、ただのバス車内のチェックだった。車内に走った緊張感は一瞬にして消えた。軍人さんに敬礼してバスはさらに北へ。そしてホテルらしき建物が見えてきた。ホテルの前でバスは止り、北側の入出局に到着。中の役員は全員朝鮮人民軍。列に並びカウンターで旅券と観光証を出し、「朝鮮・金剛山」と書かれた入国印を押してもらい、手荷物を金属探知機に通し、無事に北朝鮮入国!日本とは国交の無い近くて遠い国。北朝鮮についに来てしまった。そこから歩いて数分の距離にある「ヘクムガンサン」というホテルへ。このホテルがとても豪華。超一流ホテル並み。 ホテルから車で数分の距離にある「オンチョンガク」で平壌モランボンサーカスを見て、夕食や軽く買い物をして、一日目は終了。 |
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| 2日目は朝7:40にホテル前の広場に集合。そこからバスに乗り、いよいよこの旅のメイン。天下の名峰といわれる金剛山ハイキングへ。気温-16℃。快晴。ホテルを出て15分ほどでハイキングコースの入り口に到着。ここで北朝鮮の女性が金剛山ハイキングのポイントや注意を説明してくれる。 | ![]() |
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さぁ、いよいよ金剛山領域内へ!登山道はきちんと整備されていて歩きやすい。写真を見てお分かりのとおり、この山は岩山である。そして松がたくさん生えている。ここは時期になれば松茸がたくさん生えるだろうな。2、3本くすねても平気じゃない?そんな淡い考えを抱きながらひたすらハイキングコースを行く。 |
| コースの至る所に北の女性が3人ほど集まり、コーヒーや北朝鮮のお菓子を売っている。物価は、コーヒー一杯3ドル、北のクッキーが2つで3ドル。あきらかにぼったくりである。しかし記念にクッキーを4つ買った。食べてみたが、とても美味しい。 | ![]() |
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そして山中の至る所に、偉大なる金日成同志のメッセージが刻まれた石碑がある。 |
| 右の写真は薬の水。金日成同志がこの水には万病も治す効果がある。とおっしゃったありがたいお水。飲んでみたが普通のミネラルウォーターと変わらぬ味。と声に出したら日本語の出来るガイドさんに怒られた。その時ふと思った。そうだ、ここは北朝鮮なんだと・・・。 | ![]() |
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昼食は北朝鮮経営の食堂で。ここはなんと従業員全員北の美人さん。全員お揃いの赤のスーツを着て、胸には、偉大なる首領様 金日成同志のバッジが光る。前方ではアリラン等の朝鮮伝統の歌を女性が熱唱している。残念ながら写真撮影禁止。ここではビビンパプを食べた。キムチやチヂミなどが数品ついて10ドル。内容からして高い。 |
| 昼食後は三日浦(サミルポ)へ。ここは日本の松島のよう。海があり、息を呑む絶景だ。私はここで片言の朝鮮語で北朝鮮の女性と会話をした。最初は日本人であることに驚いていたようだったが、そのうち優しく話してくれた。彼女と一緒に写真をいいですか?と聞いたらやはり断られた・・・。一日中歩き回って体はヘトヘト……。 | ![]() |
| やっと時間が来てホテルへ帰ることに。いつものオンチョンガクで夕食をし、買い物をした。土産物屋があるが、たいしたものは売っていない。北朝鮮産の物品は、煙草とお酒ぐらい。あとは金剛山観光記念とロゴの入った中国産か韓国産の物品。 ホテルからは外出は出来ない。出来るとすれば、ホテルから徒歩3分のコンビニエンスストアまでだ。ホテルの前には時おり人民軍の姿が。勇気を出して人民軍のおじさんとおにいさんに話しかけた。日本から来た○○です。高校生です。と言うと「ウリマルチャルハシネ」と返してくれた。おじさんに結婚していますか?と聞いたらしていて、子供が居る。と答えてくれた。もう独りのお兄さんは明らかに結婚している年齢でなかったので、恋人は居ますか?と聞くと照れくさそうに「いる」と答えてくれた。彼らは目が優しい目をしていた。テレビで見る犯罪者は目が悪そうな目をしているが、彼らは、肩書きは朝鮮人民軍、私は日本人。決して良い関係ではないが、一緒に話した数分間は、北朝鮮人と日本人。ではなく、人間と人間。として会話が出来た。時おり笑顔も見せてくれ、楽しい会話を楽しんだ。最後に、日本から持ってきたMILD SEVENを1カートン彼らにあげた。北朝鮮では通貨として使える高級品らしい。別れ際に写真いいですか?と言ったら当然のごとく軍人だから無理だ。と言われた。 握手をして、 「オヌルン マンナソ パンガプスムニダ。ト マンナプシダ。オンジェカジド コンガンハシプシオ!」 と言って別れた。もう彼らに会うことは二度と無いだろう。名前も住所も知らないのだから。しかし、この金剛山観光で最高の思い出となった・・。 |
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最終日、いつものオンチョンガクで買い物をし、金剛山での思い出と、もう二度と会えない軍人さんとの思い出を胸にバスに乗り込んだ。なにかにつけて、日本国では反北朝鮮的な内容のテレビが報じられ、北朝鮮という国が非人道的な国家だと日本人は洗脳されつつある。しかし、果たして北朝鮮人全員が同じ考えだろうか?外から情報が全く入ってこなく、それなりの教育を受ければ、私も彼らと同じ発言をし、同じ行動をとるだろう。一般の北朝鮮人は皆良い人だ。私が思うには、たった一人の指導者に、これほどまでに影響される国家はないのではないか。我々が普段テレビで目にする北朝鮮が本当の北朝鮮ではないことを、忘れてはならない。 |
| またいつの日か、南北が一つになり、日本との交流が盛んになる日が来る事を願っています。アンニョン チョソン!名前も知らない人民軍おじおさんとおにいさん。ありがとう。いつまでもお元気で! 南へ帰る道すがら、北朝鮮の一般の方々が住んでおられる村の横を通る。村の横には川があるが凍結している。その川では、楽しげにスケートを楽しむ子供達の姿があった・・・。 |
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| 記事提供:埼玉県在住 M・Fさん(18才) |
| ※ | 2008年07月11日の北朝鮮の景勝地「金剛山」地区での事件によって韓国統一省が北朝鮮と協力して進めている金剛山観光事業が中断になったことを受け、弊社でも金剛山観光事業が再開されるまで金剛山関連のご旅行は取扱い中止となっております。 |



















